Immediate Access Pro

便秘外来

便秘外来とは

多くの現代人が抱えているといわれる便秘の症状。ご自身の判断であれこれ試して改善しようとされている方も多いのではないでしょうか。「毎日出さなければ」と市販のお薬を飲み続けている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、便秘は「出す」だけでは根本的な解決にはなりません。「出ない」理由は個人個人によって異なります。また、大腸がんなどの深刻な病気が隠れている場合もあります。
当院では便秘外来を設け、患者様お一人おひとりの便秘タイプの診断と、それに応じた治療を行っております。
慢性的な便秘でお悩みの方は、どうぞお早めにご相談ください。

このような方はお早めにご相談ください

  • 便秘と下痢を交互に繰り返している
  • 便秘もしくは下痢が2週間以上続いている
  • 血便や黒い便が出ている
  • お腹にはりや強い痛みがある
  • 排便後も便が残っているような感じがする

便秘外来の流れ

問診
便の状態、排便の頻度、お腹のはり具合、血便の有無、食生活を含む生活環境、服用されている下剤などについてお伺いいたします。
身体診察
直接お腹に手をあてて、はり具合などを調べます。
検査
必要に応じて各種検査を行います。

血液検査

全身の状態を確認します

便潜血検査

便に目で見えないレベルの血液の混入を調べます

腹部エコー(超音波)検査

腹部にある臓器の状態を調べます
腸のぜん動の程度や便の残り具合等も見ることができます

腹部レントゲン(X線)検査

便やガスのたまり具合を調べます

大腸内視鏡検査

大腸がんなど重篤な病気かどうかを調べます
便潜血検査で陽性になったような方は、受けるようおすすめしております

治療
生活習慣指導(食事療法・運動療法)、薬物療法などを行ってまいります。

便秘治療について

治療方法は便秘のタイプによって異なりますが、基盤となるのは食生活や運動を含む「生活習慣の改善」です。その上で症状に合わせて現代薬、漢方薬などの薬物療法を行い、腸が正常な働きを取り戻すまでサポートしていきます。

生活習慣の改善

規則正しい生活を送り、充分な睡眠をとって、ストレスを溜めないように心がけましょう。また、便意を感じたらできる限りトイレへ。朝は便意がなくても5分程頑張って排便習慣をつけるようにしましょう。

食事療法

充分な水分補給と和食中心のバランスのとれた食事で食物繊維をしっかり摂りましょう。適度な脂肪分は腸を刺激するため必要です。無理なダイエットは禁物!三食きちんと特に朝食は必ず食べる習慣をつけましょう。

運動療法

適度な運動で腹筋を鍛え、血液循環を良くし、胃腸の働きを活発にしましょう。ぜん動運動(腸が伸縮して便を肛門へ運ぶ動き)は、ウォーキング程度でも充分促されます。また、腹部のマッサージなども効果的です。

薬物療法

生活習慣の改善によって充分な効果が得られない場合は、症状に応じてさまざまな種類の薬を投与します。当院では現代薬だけでなく、漢方薬も組み合わせた治療を行っております。
なお、下剤や浣腸の使い過ぎは逆効果になるケースもあります。薬物療法を行う際には、必ず医師の指示に従ってください。

便秘のタイプについて

便秘は、大腸がんなどの病変による器質性便秘と、大腸の機能が鈍いために生じる機能性便秘の2種類に大別されます。

器質性便秘

大腸がん、潰瘍性大腸炎、内臓の癒着による狭窄、腸捻転などが原因で腸が物理的に通過障害を起こしたもの。

機能性便秘

単純性一過性便秘

旅行などの環境変化による一過性のもの。さほど心配はいりません。

痙攣性便秘

自律神経の乱れによって大腸の一部が引きつり、緊張して動かなくなった状態。下剤の使用はかえって悪化するので注意!

弛緩性便秘

運動不足や加齢などで大腸のぜん動運動が低下した状態。便意がなく、ガスが増えてお腹が張った感じになり、コロコロした便が出る。

直腸性便秘

日常的な便意の我慢や下剤、浣腸の使い過ぎにより排便反射が鈍り、直腸に便がきても便意を感じにくくなる状態。残便感がある。

他にも腸以外の全身疾患(甲状腺機能低下症、内分泌代謝疾患、神経疾患など)が原因で起こる『症候性便秘』薬の副作用で起こる『薬剤性便秘』があり、複合タイプも多く見られます。

これらの中で特に注意が必要なのは、器質性便秘が疑われるケースです。
大腸がんを患った血縁者がいる方、45歳以上で初めて便秘になった方、便秘状態がどんどん悪化している方などは、できる限りお早めに検査を受けられることをおすすめいたします。

© 2015 矢野外科胃腸科