便通に良い食べ物 その1

便通の改善に大切なことの1つは食事の内容です。今回は便通に良い食べ物を紹介します。

便の質を良くして出やすくするものと、腸内環境を良くして出やすくする食べ物におおまかに分けられます。

便の質を良くするものの代表が食物繊維です。

食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。

水溶性食物繊維:水溶性食物繊維は水に溶けるとゼリー状になり保水力が高く、便を軟らかくして通過をスムーズにします。以下の食品に多く含まれています。

野菜類では かぼちゃ、ごぼう、にら、オクラ、さつまいも、里芋、

果物では いちご、リンゴ、もも、アボカド、

海藻類では 海苔、昆布、わかめ昆布、ひじきなど、

その他 干ししいたけ、なめこ、納豆、こんにゃくなど 

不溶性食物繊維:水に溶けずほとんど消化されませんが、水分を吸って膨らみ便の量を増やします。便の量が増えると腸が活発に動いて便通を助けてくれます。

野菜類ではキャベツ、レタス、トマト、なす、じゃがいも、

果物ではバナナ、柿、

その他 穀物や枝豆、ピーナッツなどの豆類 しめじ、えのきなどのキノコなどに多く含まれています。

しかし不溶性食物繊維は過剰に摂り過ぎた場合、十分な水分摂取がされないと逆に繊維質内の水分が吸収されて便が硬くなったり、腸内で発酵して余計にガスがたまることがあるので、便の硬い人やお腹が張り気味の人では食べ過ぎないよう注意が必要です。

理想のバランスは、水溶性:不溶性=1:2の割合で1日20gが理想です。

ちなみに野菜サラダによく入っているキャベツやレタスなどの葉物野菜は多くが水分で構成されているため100g中1ー2gほどしかなく思ったほど食物繊維は入っていないのです。(文部科学省 食品データベースより)

便秘の患者さんに野菜食べてる?と聞いても「はい、食べてます」と答えてくれる方も多いのですが、よくよく聞いてみると付け合わせの野菜だけだったり、サラダ1皿だったりします。便秘の方がイメージしている必要な食物繊維の量と実際に必要な量がかけ離れていることもよくあります。具体的には野菜サラダだけでは1日で500g以上は必要になりますが毎日ではしんどいですね。

しかし葉物野菜の料理に食物繊維がより豊富なイモ類 豆類 キノコ 果物 こんにゃくなどを組み合わせて食べれば不足分を補うことができるので試してみてください。

© 2015 矢野外科胃腸科